鹿児島の夏といえば「六月灯(ろくがつどう)」を思い浮かべる人も多いのではないでしょうか?
けれど、県外の人にはあまり知られていないこの行事——
実は、鹿児島県独自の伝統行事なんです。
この記事では、六月灯の由来・歴史・見どころ・2025年の開催情報まで、まとめてご紹介します!
🌕 六月灯とは?鹿児島の“六月灯”ってなに?

写真はイメージです。
鹿児島の夏を彩る幻想的な灯りの祭典
毎年7月を中心に、鹿児島県内の神社やお寺では、地域に根ざした伝統的なお祭りが開かれます。
この行事は「六月灯(ろくがつどう)」と呼ばれ、古くから続く鹿児島ならではの風習として、多くの人々に親しまれています。
地元では「ロッガッドー」などの愛称でも知られ、夏の訪れを感じさせる風物詩となっています。
この祭りは、かつて薩摩藩の影響下にあった地域――
たとえば鹿児島県全域や、宮崎県の都城市、さらには奄美大島の名瀬などでも見られます。
喜界島でもかつては各集落で行われていましたが、今ではほとんど姿を消しています。
お祭りの期間中は、境内やその周囲に多くの灯籠が並びます。
これらの灯籠は和紙に描かれた絵や文字で彩られ、日が暮れるとともに幻想的な雰囲気を演出。舞いや歌といった奉納行事も行われ、参拝者を魅了します。
また、夜店も立ち並び、地元の人々や観光客でにぎわいます。
この美しい習わしの起源は、江戸時代の藩主・島津光久が関わっていると伝えられています。
彼が鹿児島市にある上山寺の観音堂を再建した際、旧暦6月18日に沿道へ灯籠を飾らせたことがきっかけでした。
この取り組みに感化された人々が灯籠を寄進し、やがて毎年恒例の祭りへと発展したのです。
🎆 鹿児島の六月灯の魅力はここ!

写真はイメージです。
鹿児島の夏の夜をやさしく照らす「六月灯」。
地元の人々にとっては、子どもの頃の思い出とともにある懐かしい行事であり、初めて訪れる人にとっては、その幻想的な光景に心奪われる特別な体験となります。
夜の神社やお寺に一歩足を踏み入れると、そこには現実を少しだけ忘れさせてくれるような、温かくてどこか切ない灯りの世界が広がります。
そんな六月灯には、ただ眺めるだけでなく、見どころや楽しみ方がたくさん。
ここからは、六月灯ならではの魅力をいくつかご紹介していきます。
① 手描きの灯籠
六月灯といえば、やはり欠かせないのがたくさんの「灯籠」。
その多くは、地元の小学生をはじめ、地域の団体や商店街の人たちが心を込めて作った手描きの作品です。
灯籠には、子どもたちの元気いっぱいな絵や、季節の花、地域の風景、応援メッセージなどが描かれていて、一つひとつに個性が光ります。
明かりに照らされて浮かび上がる絵や文字は、どれも温かくて、思わず足を止めて見入ってしまうほど。
見る人の心をやさしく包み込み、灯籠の向こうに込められた想いがじんわりと伝わってくるのも、六月灯ならではの魅力です。
姪っ子ちゃんが初めて地域の六月灯の灯籠の絵を書いた時は本当に感動しました🥲
そういう親御さんやおじいちゃんおばあちゃんも多いですよね^^
② 屋台とにぎわい
六月灯の夜、神社の境内やその周辺にはたくさんの屋台が並び、まるで小さな町が出現したかのようなにぎわいに包まれます。
焼きそばやたこ焼き、かき氷といった定番グルメに加えて、金魚すくいやヨーヨー釣りなど、昔ながらの縁日らしい遊びも盛りだくさん。
子どもたちの笑い声や、屋台の元気な掛け声があちこちから聞こえてきます。
浴衣を着たカップルや家族連れ、地元の友達同士が集まり、夏の夜を楽しむ姿は、まさに「夏祭り」の原風景。
にぎやかでありながら、どこか懐かしさも感じさせるこの空気感は、六月灯だからこそ味わえる特別なひとときです。
ちょっとお値段お高めではあるんですが、六月灯の日だけは大盤振る舞いですよね^^
③ 地元神社ごとの特色
六月灯は県内各地の神社で行われますが、どの神社でも同じというわけではありません。
それぞれの地域や神社によって、行われる催しや雰囲気が少しずつ異なり、それがまた楽しみのひとつです。
たとえば、ある場所では地元の保存会による伝統舞踊や太鼓の演奏が披露されたり、子どもたちによる奉納の舞が行われたりと、地域ならではの特色ある行事が盛り込まれています。
そうした催しを間近で見られるのも、六月灯の魅力のひとつ。
どの神社に行っても、そこに根づく文化と人々の想いが感じられ、訪れるたびに新しい発見があります。
📅 2025年の主要六月灯スケジュール(鹿児島市)
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🎆 2025年の主要六月灯スケジュール(鹿児島市)
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🟠【照國神社】
📅 開催日:7月15日(月)〜 16日(火)
🏮 特徴:鹿児島最大規模!屋台200軒以上で中心街はお祭りムード一色✨
🟠【南洲神社】
📅 開催日:7月17日(水)〜 18日(木)
📖 特徴:西郷隆盛ゆかりの地。歴史ファンにも人気の静かな雰囲気
🟠【稲荷神社】
📅 開催日:7月24日(水)
🛍️ 特徴:商売繁盛の神様で有名。天文館近くでアクセスも便利◎
🟠【鹿児島縣護國神社】
📅 開催日:7月29日(月)〜 30日(火)
🌙 特徴:慰霊の地に灯る幻想的な灯籠。落ち着いた大人の六月灯
※日程は毎年固定ではなく、神社によって変動しますので、直前の公式情報もご確認ください。







🗺️ 六月灯はどこで見られるの?

六月灯は鹿児島市内だけに限らず、県内のさまざまな地域で開催されている夏の伝統行事です。
霧島市、出水市、指宿市などでも、それぞれの土地の文化や人々の想いを反映した六月灯が行われており、地域の特色が色濃く表れています。
たとえば、農業や漁業が盛んなエリアでは、五穀豊穣や大漁祈願といった願いが込められた灯籠が飾られたり、子どもたちによる舞や伝統芸能が披露されたりと、地域ならではの温かい雰囲気に包まれます。
こうした六月灯は、地元の人々にとっては毎年のお楽しみであり、その町の夏の風物詩としてしっかりと根づいているのです。
訪れる地域によってまったく違う表情を見せてくれるのも、この祭りの大きな魅力のひとつです。
💬 地元の声
「子どもの頃から毎年行ってた。灯籠を描くのが楽しみだったな~」
(鹿児島市・30代女性)
「浴衣で行く六月灯が、恋の始まりだったりするんですよ」
(鹿児島市・20代男性)
「子どもの頃から毎年楽しみにしているお祭りです。夜になると灯籠のやわらかな明かりに包まれて、なんだか心がほっとします。」
(鹿児島市・主婦)
「六月灯の屋台は家族みんなのお気に入り。焼きそばを食べながら、浴衣姿で歩くのが夏の風物詩ですね。」
(霧島市・会社員)
「地元の神社で行われる伝統舞踊を見るのが毎年の楽しみ。若い人たちも一緒に盛り上がって、地域の絆が深まる感じがします。」
(指宿市・高齢者)
「久しぶりに帰省したら、やっぱり六月灯が一番鹿児島の夏を感じられました。観光の人にもぜひ体験してほしいですね!」
(出水市・学生)
✍️ まとめ
六月灯は、鹿児島ならではの大切な伝統行事です。
江戸時代の島津斉彬公が広めたとされるこの祭りは、灯籠のやわらかな光と祈りの心を中心に、今もなお地域の人々の暮らしに息づいています。
毎年7月を中心に、県内のあちこちで神社やお寺が華やかに彩られ、訪れる人すべてを幻想的な夏の世界へと誘います。
観光の方も地元の方も一緒に楽しめる、心温まる風景が六月灯の魅力です。
家族や恋人、大切な人と一緒に訪れて、六月灯が織りなす幻想的な夏の夜をぜひ体験してみてください。
きっと心に残る素敵な思い出になるはずです。